『ハウスメーカーの外構は高い??』その理由と解決策を解説いたします。
『ハウスメーカーの外構は高い??』その理由と解決策を解説いたします。
下記にあるパースデザインは当社にお問合せいただいたあるお客様の外構プランです。
ハウスメーカーからは、配置図の上に外構プランを簡単に書き込んだ図面と見積書のみをもらったそうです。
お客様は当初、ハウスメーカーに外構工事をお願いする予定でしたが、念のため専門の会社の提案も受けてみようと思い立ち、たまたまWebで見つけた当社にお問合せをいただき、お客様からお預りかりしたハウスメーカーのプランと見積を基にパースで再現をしてみました。
それがこちらです。
味気ない化粧ブロックの壁に既製品のロートアルミのフェンスを乗せただけ、車庫前にはアコーディオン式の安っぽいアルミゲート。
上からのパースを見ると、フロントビューにのみ予算をかけ、そのほかの部分は土のままになっている事がわかり、実際に住んでみると数か月後には土の部分は雑草が生い茂る事が想像できます。
立派な洋館風の建物にマッチしたデザインではないことがわかります。
そこで、ハウスメーカーとほぼ同じ予算で当社でプランニングをさせていただきました。
それがこちらです。
上記2種類の図面をお客様に比較検討していただき、最終的に当社で施工をさせていただく事になりました。
このように同じ予算でもハウスメーカーのプランとと外構専門会社のプランでは、最終的な成果物が大きく異なってくることがわかります。
なぜ、このような差が生まれてくるのでしょうか?
新居の建設が進んでくる過程で、多くの施主様がハウスメーカーから外構プランの提案を受けます。
その時に「あれ??このプランでこんなに高いの??」と感じたことはありませんか?
ご存知の方は多いと思いますが、ほとんどのハウスメーカーが自社で外構のデザインプランを作成し、施工することはありません。
ハウスメーカーには、お抱えの外構会社があり、そこがプランの作成と施工を行います。
ハウスメーカーはお抱えの外構会社が出す見積に約30%(または、それ以上)の金額を自社の利益として乗せて提案しています。
プランの内容に比べて割高に感じる方が多いのは、これが原因です。
また、ハウスメーカーの下請けで外構工事を行っている会社は、デザイン性を売りにしている会社が少なく、デザインもパターン化しており、黙っていてもハウスメーカーから仕事がくるので、なるべく安い原価で高い金額で提案をします。
ハウスメーカーのプランが、味気ない化粧ブロックで壁を作り、既製品の機能門柱を建て、コンクリートを打設して終わりといった外構が多いのも、プランの内容に対して、金額が高いと感じる要因になっています。
稀に、私たちがハウスメーカーの図面を基に金額を算出した場合に、意外とハウスメーカーの外構工事の金額が安いと感じることもあります。
ハウスメーカーは自社では工事を行わなわず、下請け会社に工事を依頼するため、ハウスメーカーの利益を乗せて算出した場合、当社のような独立系の外構会社が施工をする場合よりも極端に安くなる事はあり得ないのに稀に金額が極端に安い場合は、それなりの理由があります。
1、外構工事を一緒に申し込んでくれたら、値引きします。
ハウスメーカーの営業マンがよく言うセールストークですが、外構工事と建物工事は同じ下請け会社が行う事がないので、一緒に申し込んだら安くなる理由はありません。
このような場合、外構工事を値引きしたように見せても、きっちり建物の金額にその値引き分を乗せているケースがあります。
2、極端に安い下請け業者が工事を担当している場合。
同じものを作っても、作り手の技術が異なれば、当然金額に差は出てきます。
建築において、安くて良い物はなく、安い物には安いなりの理由があります。
実際に、私たちが工事に入っても、きちんとした価格帯のハウスメーカーの現場は、土も整地されており、配管もきちんと地中に埋まっている、余計なガラやゴミが残していないなど、当たり前のことを当たり前に行っておりますが、安価を売りにしているハウスメーカーの場合、下請け会社が安い金額で工事を依頼されているので、帳尻を合わせるために、残土を約束の数量を処分しておらず、ごまかして盛ったまま残している、配管の高さを調整しておらず、土から出ている、ガラやごみがそのままになっているなどアラが目立ちます。
外構工事においても同じです。
安く工事を請ける下請け会社は、安くしないと工事を請けれない理由があり、本来貰うべきである金額に見合った工事ができないということです。
ハウスメーカーの商品は、あくまでも「建物本体」です。
そのため住宅メーカーの営業マンは、施主様の持っている予算をなるべく建物に使ってほしいのが本音です。
家の外壁や壁紙や照明などの内装などを打ち合わせしていくうちに、当初の建物の予算よりもどんどん金額が上がっていきます。
「うちで外構工事をすると高いので、専門の会社を探して頼んだほうがいいですよ」
「外構費用は100万円もあれば十分ですよ」
など、営業マンの言う通り予算を建物に使っていくとマイホームの総仕上げとして検討するはずの外構に回せる予算がなくなり、時間を使って検討したせっかくの素敵な建物もコンクリートの土間のみ、砂利が引いてあるのみの味気ない外構の上に建ってしまいます。
建物の印象は外構によっても大きく変わります。
せっかくの注文住宅が建売住宅のような味気ない外構にならないように注意が必要です。
ハウスメーカーに外構工事をお願いする事はデメリットばかりではありません。
主なメリットとしては下記に2点があげられます。
1、引渡し前に外構工事が始められるため全体の工期が短くなる。
通常ハウスメーカーと関係のない会社に外構工事をお願いする場合、建物の引き渡し後からでないと工事に入らせてもらいません。
しかし、ハウスメーカーの下請けの会社であれば、引渡し前に外構工事に入れるため、全体的な工期が短くなります。
ただ、外構専門の会社を利用した場合でもお引越し先にしていただいている中で工事を行うことも可能です。
2、外構会社を探す必要がなく、検討にかかる時間を削減できる。
新たに外構会社を探す場合、多くのお客様がハウスメーカー or 外構会社A社 or 外構会社B社といったように平均2~3社の外構会社とコンタクトを取ります。
各社に問合せをし、各社と現地で要望等の打ち合わせを行い、各社からのプランの提案を受け、各社のプランを比較検討するなど工数が多くかかるため、面倒と感じる方も多いようですが、ハウスメーカーのプラン一択にすれば、このような労力は削減されます。
上記2つのメリット以外に、同じ営業マンが窓口になってくれるためコミュニケーションがスムーズというのも大きなメリットかもしれません。
社「よこはまがいこう」を始め、外構の専門会社にデザインプランの作成と工事を依頼する事は2つの大きなメリットがあります。
1、ハウスメーカーと同じプランでよければ、コストダウンが見込める。
2、同じ予算でハウスメーカーのプランよりももっと良いデザイン&機能の外構が作れる。
「1」については、先に述べたようにハウスメーカーが乗せている利益分が削減できるため、コストダウンにつながります。
「2」については、ハウスメーカーが乗せていた利益分を外構の仕様のグレードアップに回すことで、タイルを天然石にすることができたり、門扉やフェンスのグレードを上げることができたりなど、全体的な豪華さを増すことができます。
専門会社に依頼をする場合は、どちらの要素を優先したいのかを明確に伝えることが大切です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
少しでも、みなさまのマイホーム建設のご参考になれば幸いです。